恋も強盗も意外にそつなくこなすが、良い意味でオタクっぽいというギャップのある主人公の持つ魅力と、センスの光る音楽とビジュアル、アクションで圧倒するクールな犯罪映画。
借金のために強盗集団のドライバーを担当し、見事な腕前を見せてボスに信頼されていたベイビーは、借金も完済し素敵な恋を見つけ、普通の仕事を手に入れて足を洗ったつもりになっていたのだが…
どう見ても健康的な普通の若者が、真の意味で犯罪に手を染める瞬間と言ったらやはり愛のための他には無いだろう。
その覚悟を汲み取ったボスも、なかなかの良いキャラクターだ。
後半に見所が詰まっており、ドライバーとしてのセンスというよりも犯罪者的なセンスそのものが飛び抜けている彼の覚醒具合に魅了される。
しかし彼はあくまでもこちら側の人間、正義の男だ。だからこそ清々しいエンド。
