バービーの登場がそれまで赤ちゃん人形で遊んでいた女の子たちに革命を起こしたのだった。そんな歴史的瞬間をある映画のパロディで始まる今作。めちゃくちゃ面白かったです、好き！
バービーの物語、であると同時にこれはケンの物語でもあった。リアルワールド(現代のアメリカ)での女性の生きづらさを目の当たりにし、自分らしく生きることに思い悩むバービー。かたや男性優位社会に感化されガチガチのマッチョイズムを浴びて間違った男性性に目覚めるケン。
男を立てれば女が立たず、女性が行きづらい社会はまた男性も生きづらいのだ。
楽しくてキラキラしたダンスシーンもあれば、辛辣な皮肉や現代社会への痛烈批判もある。でも「あー、わかるわー、あるあるだよねー」と爆笑してしまう箇所もある。とにかく混沌としているが上手く物語として成立しているのはグレタ・ガーウィグの手腕あってなのかも(私は彼女のファンなので贔屓入っています…)。
彼女の脚本とマーゴット・ロビーにライアン・ゴズリングの配役が本当に良かったと思う。特にライゴズは出てくる度に面白い。チャーミングさとマヌケさが絶妙、なんて愛すべき存在なんだ！
子供の頃ケンのこと、私も蔑ろにしてごめんねという気持ち。アランに至っては居たっけ？だったw
バービー人形のプラスチックとゴムが混ざった匂いを思い出しながら笑って涙したのでした。
