予想外に面白かった！
グレタ・ガーウィグ&ノア・バームバックというところで見ること決定していたけど、商業的な作品かなとちょっと思っていた。
現実世界の持ち主の状態とリンクしているバービーランド。乱暴に遊ばれてへんなメイクをしているバービーがいたり。
ネタがひとつひとつ面白かった。世界観がネタに振り切っている。
誰に会ってもHi, Barbie!
またはHi, Ken! ごくたまにAllanのネタ。
スタンダードなケンの仕事が 謎の‘Beach’で他のケンみたいに特技がない。
そしてバービーの視線の中でしか存在意義がない(比喩ではなくてほんとにそう)という哀しさ。
そしてケンが現実世界に行った後に作り上げた男性社会が、とりあえず馬。ゴッドファーザー。
もちろん、これはフェミニズム映画。
もともとバービー優位でケンが蔑ろにされていたバービーランド。
現実世界では男性が敬意を持たれていて男性優位であることを知って、目覚めたケンが、ケンランドをつくる。
それを阻止しようとバービーたちが奮闘し、バービーでもケンでも(アランでも)お互いに敬意を持てる新生バービーランドをつくる。
男性優位社会に対して物申す映画である。
個人的にはフェミニズムを全面に出されるのは好きではないが、この映画は、フェミニズム、というのではなく、バービーだろうが、ケンだろうが、自分らしさを大切にするというメッセージだったところがよかった。
映画の大半はバービーランドの中なので、コメディ要素満載だが、現実世界での母と娘の難しさや、家族のありかた、バービーとバービーをつくったルース・ハンドラーとの触れ合いのシーンではリアリティがあり心あたたまるものだった。
