バービーらしさや世界観、全体のテーマとあちらこちらに見え隠れする小ネタ。コメディでありつつもベースシナリオはわかりやすいものがあって万人が楽しめるようになってた。テンポがややもっさりなのと、終盤の展開がちょっと弱い気はした。lizzoとか掛かるのとか含めてグレタとノア・バームバックらしさはめちゃ伝わってきた。
冒頭の2001年オマージュやアベンジャーズを彷彿とさせるシーン、ゴッドファーザーを解説する男などの小ネタはめちゃくちゃ面白かった。2020年代の今のアメリカ社会や男女の間にある格差、性差別、偏見についても重苦しくないけどしっかりと触れている点も良かった。
バービーへの思い入れがない分か、ケンの立ち位置や彼の最後の結論などがちょっと理解しきれなかった。話としての裂け目みたいな部分がマーベル的なもののオマージュなんだろうけどやや有耶無耶にされちゃったというか、現代社会側も特に何が変わるでもなく、ケンも付いてこないという感じで、そこはそういうことなんだとなった。キャラ設定で恋愛相手を固定するなんて古いわってことなのかもだけど。
マーゴット・ロビーの持ち前のキュートさが際立ってた一方でライアン・ゴズリングはちょっと歌頼み感があってモブキャラなのか何なのか立ち位置が良くわからないままだった気がする。現代社会とのあべこべを描くならもっとリアリティがあっても良かったかも。
キャスト★3.8
ストーリー★3.4
プロット★3.4
バイブス★3.6
演出★3.4
映像★3.3
音楽★3.5
全体★3.5
