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恐喝
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恐喝の作品紹介

恐喝のあらすじ

高倉健が、組織を裏切り、金のためならなんでもする冷酷非情なギャングに扮した異色のギャング映画。東京の貧しい下町育ちの矢吹輝男は、暴力団津村組の幹部をつとめていた。ある日、矢吹は津村組の事務所に呼び出された。メトロ精機という会社が、1600万円の融通手形を盗まれ、津村にその取戻しを頼んできたのだ。矢吹は、手形ブローカーの線をたどって手形の所有者アジア金融をつきとめ、手形を強奪して姿を消した…。

恐喝の監督

渡辺祐介

原題
製作年
1963年
製作国
日本
上映時間
91分

『恐喝』に投稿された感想・評価

こんな高倉健は見たことなかった。
まるで高倉健の『灰とダイヤモンド』だ。

高倉健が悪役を演じる映画自体は他にもあるが、本作ほどの小悪党は初めて見る。
若手ヤクザではあるのだが、親分(山形勲)の目を盗んで恐喝を行っては資産を形成している。
やがて敵対する組の金に手を付けてしまいトラブルになり、先手を打った親分が敵と手打ちにしたせいで破門され、2つの組から追われる羽目に。
ここまででも相当ダメだが、さらにかつての恩人・加藤嘉に金をせびり始める。
しかも、恐喝のネタは娘・三田佳子の処女を奪った件というのだから救えない(しかも恋人というより強姦に近かったと見える)。
高倉健のせいで工場の経営が立ち行かなくなり倒産、哀れ加藤嘉は過労の果に倒れてしまう。
「どいつもこいつも一人前にキンタマぶら下げてるくせしやがって、二言目には泣き言じゃねえか。
俺はな、こんなクソ溜めみたいなとこでウジウジしながら這い出そうともしねえで甘ったれてる貧乏人が大嫌いなんだよ」

画面にも凝っていて、印象的なシーンが沢山ある。
今回の高倉健は全編追われてばかりなので必然よく走るのだが、組を追われたときに都会の夜景をバックに高架道路を走る画、ここが実に良い。
山形勲の計略で、かつての舎弟(高倉健のせいで不具になってしまった)と殺し合いさせられる残忍な場面も強烈。

ラストは安井昌二と三田佳子による希望的な会話で終わるのだが、取ってつけたような台詞がかえって白々しく、冷酷に感じられた。
バッドエンド過ぎるからと会社に言われて追加したのだろうか?
まるで主人公など存在しなかったかのようで不気味だし無慈悲だった。

それにしても、誰からも見放された主人公の性格といい惨めな顛末といい、渡瀬恒彦の『鉄砲玉の美学』を思い出す。
デビュー当時の渡瀬恒彦が”二代目高倉健”みたいな売り出し方をされていたのも、こうしてみると運命的だ。
そして、俺はいつになってもこういう話に弱い。
4.2
上昇志向が強すぎて出過ぎた真似をしてしまいどんどん所属している組からも社会からも追い詰められる組員健さんのどうしようもないアウトローっぷりが堪能できるヤクザ映画、主人公が己れの欲望のまま駆けずり回りみっともなく破滅していく様はフォロワーの言うとおり『灰とダイヤモンド』のようで、あるいは『鉄砲玉の美学』、『ブラック・シーザー』、『スカーフェイス』の先駆けとも言うべきか。

後年のイメージとは180度違う小悪党なチンピラを飄々と演じる高倉健の好演もさることながら、ドライな親分山形勲やいかにも凶悪で狡猾なヤクザの佐藤慶(東映任侠映画に出演しているのが珍しい)がシビアなドラマを見事に締める。そして善人・加藤嘉の完璧すぎる死に様。

シャープに主人公の破滅を切り取っていく渡辺祐介監督の演出も冴えており、無駄のないスピーディーな語り口も相まって一気呵成にラストまでお客の目を釘付けにする。そして監督が新東宝出身のためか石井輝男同様ヤクザのスタイルが野暮ではなくモダンチック。映画のサイズを生かした広角ショットを効果的に使用した撮影もドラマを盛り上げ、特に東京のビルがバックにある高架道路のショットが決まっている。

終盤の採石場での死闘からの結末も不様な主人公に似合っていた、そしてこのあと任侠映画で刀をかっこよく(でもちょっと独特な)振るっていた健さんの必死に刀で暴れる姿のみっともなさがかなりのインパクト。

でもいかにも付け足したようなラストはやはり要らないな。

ちなみに若い頃の川合伸旺がヤクザ役で出演しているが、後年の時代劇での悪役時同様優しい素顔を隠すため目元をバッチリメイクしていた。
3.6
下種で滑稽なヤクザを演じる高倉健の姿が新鮮。
故郷スラムのこども達に幼少期の自分を重ね、小遣いをあげる所は数少ない良心を感じるシーン。