正直「少女漫画のダメな部分を全部凝縮して実写化しちゃったな!」という感じです。この映画、まず主人公の「黒崎くん」こと中島健人のキャラがひどい。ドSで俺様キャラのはずなんだけど、もはや「ただの嫌な奴」になってるんですよね。
この黒崎くんの行動、普通に考えればアウトばっかりで、ただのモラハラ男にしか見えないのに、それを「カッコいい」とされてしまう少女漫画マジックにひたすら乗っかってるのですよ。観てる側は、どれだけヒロインを怒鳴りつけて命令しても「うわぁ、キツいな」って思うしかないのに、何故かヒロインは惚れちゃう。この設定を「ドキドキ」とか「胸キュン」とかで片付けてるのは、もはや詐欺レベルです。
そして、ストーリーの流れもなかなか酷い。ヒロインが理不尽な黒崎くんに命令され、翻弄され、それでも「ドキドキ」してしまうって、現実なら完全に洗脳されかけてる危ない子です。笑
観てるこっちは「え、これで恋に落ちるの?」って何度もツッコミたくなるんだけど、映画はとにかくそれを「胸キュン」として押し通してくる。少女漫画を実写化した功罪は重い。
まぁ元々中島健人もきっとこんな感じなんだろう…と思っちゃったので、案外モテないんじゃないかなぁ。笑