柊

レディ・バードの柊のレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.8
お母さんと娘の関係、いい緩衝材になる父親。まるでかつての我が家を見ているようだった。不安ながらも親から自立しようとする娘。不安ながら娘の自立を見守ろうとする母親。どちらの気持ちも理解できる。そうして家族はみんな子どもを巣立たせて、またもとの単位に戻っていくんだよね。
娘もこれから年老いていく両親が二人仲良く生きていってくれると言う未来があるから、後ろを振り返らず自分の道に進めるんだと思う。

でも、巣立ちの前に片親を喪った子どもは本来なら親の愛情を次の世代に託すことで親の思いに応えていくのだと思うけど…そうでない子どもの巣立ちは難しいし、子離れも難しい。なんて、これはまた別のお話。

とにかく親は良かれと思って、子どもに接していると言う事に疑いはない事を知る事が出来て、一つ大人の階段を登ったと言う事で良かったね。レディ・バード。素敵な大人になって欲しい。

「つぐない」の時から大人びた子どもを演じていたシアーシャ・ローナンが等身大のティーンエイジャー、何か観ている私が安心した。
話題のティモシー・シャラメはまぁ賑やかしって事で。
柊