あまんだ

レディ・バードのあまんだのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.5
これ観たら絶対泣くなー、と思って観たら、期待値が高過ぎて意外と泣けなかった…。
と、言う事は多々あるが、本作はこれ観たら絶対泣くなー、と思って観たら、思っていた以上に泣いてしまった。

自分の事を、レディバードと呼んで欲しい等と言う、軽く拗らせているクリスティンの、恋に友情に将来に悩む高校最後の一年間を描いており、その若者らしい情景もいいのだが、母親とのシーンが、堪らなく琴線に触れた。
自分と母親との事、自分と娘との事、そのどちらをも浮かべながら。

レディバードが、母親に精一杯の持論を披露するも、馬鹿言ってる…。みたいに、軽くあしらわれるところ。
昔、娘側であしらわれる側だった自分。そして今、母親側で娘の拙い主張に辟易した態度を取る自分。どちらの気持ちにもなりつつ、ふと気付けば、いつまでも子供のように思われていた時は過ぎ、私の可愛い子ちゃんも、しっかりとした意思で、決意で、レディバードを卒業して行くのだと言う事を思ったら堪らなく…。今はまだ、「ママ、ママ。」とうるさいくらいに呼んでくるこの時が、間違いなくいつか無くなるものであるという事。
泣きながら、空港で娘を見送るお母さんと一緒に号泣した。自分でもひくくらいに…。一人で観ていて良かった…。

正に、今、観るべき時に観た映画だったのだろう。
あまんだ

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