TAK44マグナム

S.W.A.T. ユニット571 人質奪還作戦のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

1.5
ちょいと野暮用があったので実家に行くと、まっどな兄貴が本作を観ていました。

「おい、偉そうに映画を語りやがるなら、まずはこいつを観ておかねえと話にならねえぞ」

とか何とか言ったかどうかは定かではないんですが、とりあえず途中からだけど観ましたよ。

まず、マイケル・パレが隊長を務めるスワット隊が銀行強盗と対峙しています。
で、人質のひとりが自分を殺すように依頼した殺し屋が狙撃のチャンスをうかがっています。
それとは別に、ダニー・グローバーとヴィーニー・ジョーンズという微妙に怪しい組み合わせの二人が面と向かってチェスをしています。

こんな感じの群像劇っぽい。

何の緊張感もないまま、何故か強盗たちが仲間割れをしだしたりして、グダグダになって事件が解決しちゃいます。
というか、何故か殺し屋がほぼ解決します。
スワット隊は待機しているだけで、ほぼ何もしていませんでした。途中、外にいた強盗の仲間たちを撃ち殺したぐらいです。
この仲間たちっていうのも、「プランBだ!」とか格好良く叫んだまでは良かったんですが、そのプランBってのが何も考えずに特攻するプランだったみたいで、完璧なまでの無駄死に!
完璧なまでにバカばっかり!

ちなみにマイケル・パレがやったことと言えば、強盗たちと電話で交渉したことぐらいでした。この隊長、要らないっす。

しかし、このメインの話の陰で、ダニー・グローバーとヴィーニー・ジョーンズのチェス勝負がずっと続いているのでした。
駒を動かすたびに、
「どうだ!」
「ちくしょう!」
などと、意味があるのかないのか分からない一言台詞の応酬だけで、この二人のチェスシーンが本筋に一体どうやって絡むのかさっぱり分からないまま、無常にも時間だけが過ぎてゆきます。
というか、最後まで観ても、まったく本筋と絡まないまま終わりましたよ!!
Why?どういうこと!?映画史上、最大の謎といっても過言ではないですよ!!
普通、こういった映画は最後に全てのお話が実はどこかでつながっていて、集約されていくものだと思うのですが、本作はそんなオーソドックスなスタイルはきっぱりと捨て去ってしまったのか、潔いほどにお話が絡み合わない!
絡み合わないどころか、まったく別の映画を無理矢理に一本にしただけって感じです。
本当にこれ、何なんだろうか・・・(汗)
新手の嫌がらせなんではないでしょうか?

ダニー・グローバーの用心棒のねえちゃんが、ヴィーニー・ジョーンズ率いる変なお面つけた部下たちを日本刀でやっつける場面も、30年前の映画のように見事なモッサリ具合。
スワット隊と強盗たちの銃撃戦も描き方が超ド下手だし、どこにもみるべきポイントが見当たらないトンクラ映画(とんでもなくボンクラな映画の略です)。

唯一、誰かと一緒に観れば、ツッコミどころには事欠かないので、ああじゃないこうじゃないと言い合って面白いかもしれません。
まったく盛り上がらない映画ですけれどね。
なんでこんなの借りてんだろう(苦笑)


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