青いむーみん

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男の青いむーみんのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 とんでもない才能だったんだろうなダルトン・トランボの脚本能力は。あくまでその能力だけで逆襲するのは溜飲が下がる。
 思想は自由だ。差別はいけない。というよくあるテーマだが、ハリウッドはおかんむりらしい。ダルトン・トランボの思想が危険思想であるか否かに関して鑑賞者に考えさせるための彼の思想の提示がなかったことが問題のよう。要は「あいつはマジでヤバイやつだったんだ」ということらしい。それでも思想は制限されてないんだろ自由の国よ。もし問題があると言いたいのなら思想に制限をかけろ。そして自由の国という看板を降ろせ。
 ダルトン・トランボが危険思想者だったとしても脚本は素晴らしいわけで。犯罪は犯していないわけで。そんな人間を迫害するのがハリウッドなのか?というどす黒い汚点を残してしまった。と、本当にそんな単純なことなのだろうか?本当にソ連に内通してたものはいないのか?と疑ってしまうのもよくわかる。なにより自分達が大きな被害を受ける可能性があるのだ。心配になるのは当然だ。疑心暗鬼になるのは当然だ。と思うから「アメリカの理想を守るための映画同盟」側の真実も見たい。