青いむーみんさんの映画レビュー・感想・評価

青いむーみん

青いむーみん

映画(319)
ドラマ(0)
アニメ(0)

青の帰り道(2018年製作の映画)

4.0

これなんか高崎グラフィティみたいだなぁ。学校で仲良くなりそうでもないメンツが集まっていて、ん?歌が始まったぞ?あれ?この歌・・・パーフェクトライフじゃね?
いや、以前「たられば」を主題歌にした映画が公
>>続きを読む

(2018年製作の映画)

3.6

本作における「銃」は所持者に力を与える代わりに破滅へと導くいわゆる「魔剣」だ。ジワジワと破滅へ向かわされる主人公西川が差し伸べられた手を振り払ってでもどん底に落ちていく様子を描く。

これは原作を読ん
>>続きを読む

母さんがどんなに僕を嫌いでも(2018年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

疑似家族という形を提示し家族とはなんぞや?と問われ続けた2018年。人を想う気持ちが、共に過ごす日常が、単なる人の集まりを家族たらしめるのか。それとも血縁がなければいけないのか?
本作は禍々しくも綺羅
>>続きを読む

⼗年 Ten Years Japan(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

十年後の日本を描いたSF短編5作品のオムニバス。どれも強弱はあれど未来の負の側面が押し出されていてディストピアモノのように見える。その観点から各作品を読むと以下のように感じた。
『PLAN75』は合理
>>続きを読む

音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!(2018年製作の映画)

2.5

久しぶりの三木聡作品。『亀は意外と速く泳ぐ』を観て独特の世界観を気に入って『時効警察』『帰ってきた時効警察』までは追ってたけどそこから長く離れてしまった。
この人はやはりコントの人なんだろう。しかも一
>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

4.1

まさかこれほど感動してしまうとは・・・
ロバート・マッコール。怖さがネタ化してしまうぐらいのキャラクターなのに本作に散りばめられた愛は優しさにあふれていた。

親友スーザンとマッコールの会話が彼女の訃
>>続きを読む

劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~(2018年製作の映画)

4.2

素晴らしい出来。
優しさと苦しさ、安心と不安、そして可愛らしさが渾然一体となり最後にはちゃんと感動できる作品。
全くもって「夏目友人帳」という作品を存在以外知らなかった自分でも十分に楽しめたのは、全て
>>続きを読む

黙ってピアノを弾いてくれ(2018年製作の映画)

3.8

全く知らない人だったし、キャラクターもあらすじ程度でしか知らなかったが、序盤の強烈な言葉にもそれほど嫌な感じはせず、むしろこの人は戦っているんだなと感じて興味が湧いたほど。
彼は今でも父親の呪縛から逃
>>続きを読む

愛と法(2017年製作の映画)

4.1

とにかく人がいい。キャラがあれほど立っていれば味方につきたくなる人はたくさんでてくるだろう。
異性愛者たちがLGBTQの人たち関しての考え方を矯正して普遍化していくのにいい材料だと思います。沢山の人の
>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

4.0

とにかくずっとパーティしてる映画。スクリーンいっぱいにゴージャスが広がる。富豪で堅実で大家族を持つイケメンニックと器量良しというわけではないが知性があって円満母子家庭の中国系アメリカ人女性レイチェル。>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.2

我々と地続きの世界で突如起こった危機。その事後89日目から1つの家族の視点で描く。
観て得るものはなにもない。『MEG』と同じ類と言ってもいい。瞬間的に楽しんで忘れ去られる系。『サイン』のような環境で
>>続きを読む

パパはわるものチャンピオン(2018年製作の映画)

3.8

恐るべき小学生ファムファタールモノ爆誕。
と言いたいのだが本作ではプロレスパワーで家族の絆を深めることによって破滅は免れた。がしかし、間違いなくこの女は今後何度でも破滅への誘惑を仕掛けてくるだろう。
>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

4.0

 響はプーさんだね。社会に囚われず自由で自分の世界と社会に折り合いを付けていない。アナーキーな作品。
 格言が沢山飛び出すのでしっかりと捉えてほしい。自分はそこらへんの言葉は森博嗣作品から学んだので新
>>続きを読む

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.2

 あまりにも評判がいいので親子鑑賞だらけの中、一人突入してきました。結果、行って正解でした。凄いわ、吉田玲子。「受け入れる」という一貫したテーマに徹底していて、主人公を意識的にも無意識的にも一歩一歩成>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

原作既読だったが読まないほうが良かったと後悔している。終盤の衝撃を映画で、劇場で感じたかった。それほどこの映画は優れている。

 「寝ても覚めても」タイトルの通り、夢のような現実、現実のような夢の物語
>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

まさか質のいい映画をご覧になられたかったのではないですよね?
だとしたらこれは選ばないですよね?
というのは絶対的前提。
いつものアニキの映画。
ちょっと宣伝に金かかってるけど関係ない。いつものやつだ
>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

5.0

ラストシーンからのエンドロール、エピローグを思い出すと何度でも胸を締め付けられる珠玉の短編映画。自分が日本人であるからかもしれないが個人的にLGBTQを扱った映画の中でぶっちぎりのナンバーワンだ。観終>>続きを読む

少女邂逅(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

年頃の少女をここまで詳らかにしてしまうのかとドキッとした。
とはいってもこれで少女を理解したなんて言えやしない。不安定で複雑だということが改めてわかっただけだから。

少女は蚕に例えられ、繭という分か
>>続きを読む

検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.8

原作未読。諸手を挙げて大絶賛出来ないのが残念だけど興味深い一作。

 はっきり言って散漫な映画だ。正義とは何ぞやというテーマかと思えば最上の揺らぎがイマイチ深く描けてないのが大問題。演技の問題ではなく
>>続きを読む

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.7

バットマンがバットマンであるがゆえに1人沈殿してる感じが一周回って笑えてきてしまう映画。

この責任はレゴバットマンが大きく負っていると思う。あれほどキャラクターがデフォルメされていじられるともう戻れ
>>続きを読む

密偵(2016年製作の映画)

3.6

日本警察と韓国レジスタンスとの間に立たされた韓国人の選択を描いた作品。

真新しいことのない物語、映像でちょっとがっかりしてしまった。電車内での事件も観たことあるパターンだったし、今作特有の何かという
>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.0

最高の復讐の方法を実演することになってしまった映画。

これは原作が凄い。作中作に物凄い魅力がない限り成立しない物語なのにそれが成立しているだけで天晴。恐怖と甘い期待からくる緊張をリーダビリティにして
>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

紳士アクションお祭り映画の第二作目。

前回同様抜群に楽しいアクションは健在で頭っからド派手にぶっ飛ばしていくから序盤からの加速度は前回よりも上だ。前作で死んだ彼が登場するのでやはりアガる。部分的に前
>>続きを読む

5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生(2017年製作の映画)

3.7

実話ベースの障害乗り越えジーニアス物語。

普通の人の5%しか見えないというのが実際に観客にも感じられるように画面全体が何度も5%の視力に切り替えられる。この視力では努力も情熱もそう長くは保てないとな
>>続きを読む

8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)

3.8

瀬々監督の秀作二連発の二発目。

季節の捉え方の美しいこと。引きの画のきれいなこと。やっぱりそこが目を引いた。
『彼女が目覚めるその日まで』ではメインは病気であり、その発症、症状、病名の確定が丁寧に描
>>続きを読む

彼女が目覚めるその日まで(2016年製作の映画)

3.8

抗NMDA受容体脳炎の症状を丁寧に描いた秀作。

日本では同時期に『8年越しの花嫁』という同じ病気を題材にした映画が公開されているが、撮りたいことが全く異なるので両方観ると興味深い。
こちらクロエ版で
>>続きを読む

フラットライナーズ(2017年製作の映画)

3.3

ガッバガバのぬるぬるホラー。
基本的な線は面白いのでそこに監督の創造力の限りをぶち込んでやりたい放題やれば面白くならざるをえないのにそうなってないのはその程度のアイデアしかないのだろうなぁ。

ディエ
>>続きを読む

ソニータ(2015年製作の映画)

4.1

世界中でもトップクラスの特殊で厳格なルールを持つイランから自由を歌うアフガニスタン人の少女の嘘みたいな本当のストーリー。

観ると決めた映画は事前に何も調べないしできるだけ情報を得ないようにするのでこ
>>続きを読む

チャルカ~未来を紡ぐ糸車~(2016年製作の映画)

3.7

福島に津波が来ようが来まいが原発がある限り生み出され続けている放射性廃棄物の行き先を追った問題提起ドキュメンタリー。

放射性廃棄物処理の先進国としてフィンランドが挙げられ実際にその現場の取材もされて
>>続きを読む

被ばく牛と生きる(2017年製作の映画)

4.0

ペットへの愛と家畜への愛はどう異なるのか。食用に育てられた動物が食用にできなくなれば生かす意味がなくなるのか。社会的沈黙で押し潰されそうな”生”を問う映画だ。

福島で畜産農家を営む四組の数年前の動向
>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.6

ファックファックファック!!!ファッキンサイコーだったぜ松岡!!松岡による松岡のための松岡の映画。

もう知れ渡っているであろう若手ナンバーワン女優松岡茉優が初主演を飾ったこの映画。『桐島部活やめるっ
>>続きを読む

(2016年製作の映画)

3.5

暴力に支配された人たちの話。

ある暴力が発端でいろいろな暴力が枝分かれしていく。一度外れてしまった箍はもう元には戻らない。永遠に増殖していく暴力の連鎖。殴る暴力、裏切る暴力、知らないふりをする暴力。
>>続きを読む

全員死刑(2017年製作の映画)

3.9

殺人エンタテインメント(実話)な不謹慎だけど楽しい映画。

これはある意味シャマランの『ヴィジット』のようにガチでヤバイ状況における間の抜けた行為が際立つ映画だ。そこは笑ってしまうこともあるし、ゾクッ
>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.4

ギフトを与えられた者のギフト部分だけを人格として切り取るということの間違いを指摘し続け、特別な部分もそうでない部分も含んで一つの人格として扱うという非常に現代的なテーマの映画。

言ってはいけないこと
>>続きを読む

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

4.0

日本への、他者への、映画への愛溢れる異常なほど手の込んだ素敵な映画。

トラビス・ナイト監督は初監督作品から飛ばし過ぎじゃないかと心配になるほどの出来で、今後これほどの力の入った作品を続けていけるのな
>>続きを読む

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.8

 告知で観た印象ではとにかく強くカッコイイ女性がバッタバッタと悪者をなぎ倒していくようなシンプルな映画だったが、アクションばかりではなくストーリーがしっかりあってよく練られたスパイ映画だったのでちょっ>>続きを読む

>|