柊

ジョン・F・ドノヴァンの死と生の柊のレビュー・感想・評価

3.3
若い才能が何かどっかで迷子になっちゃったような作品でした。
監督自身のキャラやこれまでの作品から期待値は高まる。
ドランの作品をよもやこんな地方のシネコンで上映するとは、時代も変わったのか?

ジョン・F・ドノヴァンの死の真相を知る1人の少年。だけど内容は、マイノリティを背負い生きる1人の若者と母との関係が主軸。ドラン永遠のテーマをここでも貫き通したって感じ。多分当初はジェシカ・チャステインの演じる辣腕ゴシップ編集長などの登場で、そうではない方向に舵を切っていたけど、編集していくうちにやっぱり元に戻ってしまったのかな?そうでなければあれだけの女優完全カットってなかなか…

ドノヴァンの死が自殺では無く、失意ながら家族、母との邂逅を経て自分らしく生きていこうとしていた矢先に起こった事で、手紙の最後の眠りたかったと言う事を素直に捉える事ができたかな。
それにルパートの手に入れたものがとびきりの恋人で後味は悪くない。最後は「マイプライベートアイダホ」だったし。

でもやっぱりとっ散らかってる印象は拭えない。もっとシンプルに見せて欲しかったから。
ジェイコブ君の演技がすごすぎるから余計に思う。そしてジェイコブの大人版がちょっと不満。

結果は残念だけど、オープニングの海から迫るシーンは音楽と相まって物凄い期待感を持たせてくれた。
キャシー・ベイツ相変わらずいい。
スーザン・サランドン?あれ?綺麗になってる。
柊