フェミ研ゼミ

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

5.0
私はスターウォーズが好きじゃない。
けど「ファンボーイズ」(スターウォーズオタクの少年たちの映画)はめちゃくちゃに好きだ。
ファンボーイズを観るためだけにスターウォーズを観た。

この映画で少年時代のルパートが大好きなジョンの出ているドラマを見て「ぼくはこれを見るため生まれてきた!」と興奮している姿をみて私もとても興奮した。
わたしは人が何かに熱狂している姿を見ることが好きなんだなと気づいた。

話の序盤の伏線がすごくいいなと思った。
読むことの出来なかった手紙のインクを当ててしまえる観察力に、ルパートの存在が特別だと感じずにはいられなかった。

物語の中盤の
スタンドバイミーの曲が流れるシーン。
曲のおかげでルパートと母親の親子としての関係のあり方について一瞬にしてハッと気付かされた。
多分親子じゃなく幼馴染の様な生まれた時からそばにいるような友達だとお互いを思えたら、こんなにも互いを憎んだりせず許し合えた。
スタンドバイミーの曲を聴いてそうか互いを「相棒」と思い直せたんじゃないかな。とか思ったりした。

結末。
現在のルパート。
記者の女と別れのシーンもすごくチャーミングだった。何がと言われると困るけど全部良かった。ルパートと恋人がマイプライベートアイダホのまんま去っていく写真も良かったけどそんな彼らを見て指を唇に押し当てる記者の女もなんか可愛かったんだ。


人が死ぬって、残された人には理由なんて分かりようがないから悲しいし、辛いけどルパートがそんな気持ちを浄化してくれるほどに不思議な魅力で溢れていて困った。
言葉で説明しようがなくてどうしようも無い。
本当の魅力って言葉でなんて説明できないよな。って気付かされた。


心地よい余韻に浸りまくっている。
すごくすごく好きな映画になった。
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