ヨダセアSeaYoda

ぼくのエリ 200歳の少女のヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
4.4
観た回数:3回
直近の鑑賞:Netflix(20.03.15)
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 北欧映画や北欧舞台の映画を最近ちょくちょく観て、改めて今作を再鑑賞したくなりました。

 以前リメイク版『モールス(2011)』を観た時は、今作を観てから時間があいていて比較しにくかったので、
今回は記憶が鮮明なうちにモールスも観ようかなぁ。
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【STORY】
 いじめられっ子の少年と、隣の部屋の吸血鬼少女。孤独を抱えた2人の、ちょっぴり(?)血生臭い恋物語。


【孤独・怒り・愛情】
 孤独なもの同士が出会って惹かれ合う物語はよくありますが、今作も例に漏れず非常に素敵な関係性を描き出しています。

 窓の外に寒空が広がる中、孤独な2人が愛情を感じ始める姿には、寒さと暖かさを同時に感じるような不思議な感覚を受けました。よく映る雪景色が、北欧の空気感を常に感じさせてくれた気がします。

 エリに出会ったことで、オスカーの抱えた怒りが外部に出て行く展開には恐る恐るスカっとしてしまいます。
 理性・倫理に隠れた人間の本能・衝動のツボを突くような作品はとても好みなんです。


【静かながらかなりドラマチック】
 演出に派手さはなく、サントラもそこまで目立たず、画面の明るさも暗い事が多い今作。
 演技でも誇大な感情表現はありません。でも、今作は感情面においてかなりドラマチックな印象を受けます。

 上で述べたような2人の感情を、静かな演技で緻密に描き上げているゆえの印象でしょう。
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