クロフネ

キングコング:髑髏島の巨神のクロフネのレビュー・感想・評価

4.0
まさに、子供の夢を詰め込んだ映画!
ずっとド派手・ド迫力の2時間だった。

 ストーリーはシンプル。謎を暴く為に未知の島へ向かう学者(ジョン・グッドマン達)とベトナム戦争の帰還兵(サミュエル・L・ジャクソン達)、それに付き添う傭兵(トム・ヒドルストン)とカメラマン(ブリー・ラーソン)。
島に着いたらコングに襲われ、怪物に襲われ、どう島から脱出するか。そして、コングをどうするか。だけである。

 上映時間がおよそ2時間の本編が全てクライマックスの戦いだけで構成されたような映画で、役者の演技がどうとか、人間ドラマがどうとかなどを感じさせないで、全く飽きずに楽しめた。
それでも演出はしっかりとしてで、髑髏島のジャングルでは、虫がブンブン飛んでいたり、巨大な水牛を出したり、タコとコングを対決させるなど、島の中には弱肉強食が存在していたり、何でもかんでも凶暴ではないことを台詞なしで映像で説明していた。
 それでも惜しい点はある。
まずはコングの行動範囲がいまいちよくわからない。島に散らばった捜索隊、各々の前に昼夜問わず現れたりして、住処はあるか?と思ってしまう。
次にフード描写がほとんどないこと。未知の島を散策して、怪物に襲われる極限状態で主人公たちが飲食するシーンが全く無くて、人間くささの演出が欠けていたように感じた。

 本作はR指定なしの為、サミュエル・L・ジャクソンの名言がどう扱われるか、セリフや字幕監修した町山智浩さんが、頑張ったのが分かる。
監督が過去のキングコング作品や日本アニメへの大ファンと分かるように随所に過去作オマージュやエヴァの使徒を意識した怪物も登場する。

 この作品は3Dがどうかは分からないが、全編、鳥や虫が飛び交っていたり、とにかくデカいコングや怪物を人と比較するにはテレビではなく、IMAXかなるべく大きなスクリーンで観るべき。
 2020年にはゴジラとの対決が発表されているので、それがもの凄く楽しみになる作品だった。
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