Donatello

ロシアン・スナイパーのDonatelloのレビュー・感想・評価

ロシアン・スナイパー(2015年製作の映画)
3.4
配給の人も考えるのが面倒だったのか、邦題こそイーストウッド作品のパクりみたいなタイトルではありますけど、意外に良かったというか、かの作品が「戦場とPTSD」を描いた作品と言うならば、こちらは「戦場と恋愛」を描いた作品なんだと思います多分(雑に説明)

旧ソ連に実在した女性スナイパーが少女から伝説のスナイパーになるまでを描いてるんですけどもね。

ロシアの戦争映画で舐めてはいけないのは勿論戦闘シーン。
戦車・戦闘機から果ては空母まで、買ってくれるのであれば個人にさえ喜んで売り払うお国柄なので、ハリボテじゃなくて本物吹っ飛ばしてるんじゃないかと思うシーンもチョイチョイあって、また海上戦のシーンもCGっぽくはありますが、なかなか良く出来てるなと。
戦闘シーン全般が『プライベートライアン』のようなコントラストの強い銀落とし的な映像で、まぁそれも当然デジタル処理なんだと思いますが、迫力があって宜しいです。

ただ戦闘シーンに辿り着くまでが長い長い。
しかも全体的な尺を考えると、それ自体のボリュームがあんまりないのも不満。
『アメリカン・スナイパー』や『スターリングラード』の半分、『山猫は眠らない』の4分の1程度じゃないのか。
あとは恋模様。

なかなか見応えのある戦場描写だけに、もう少し見せてくれたら良かったのにと思います。

「女性も楽しめる戦争映画」として作ったのかもしれませんが、そうそう居らんでそんな人。
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