ただの少年が戦争によって少年兵になっていく話。
昔あった出来事じゃなくて、今まさにどこかの国でこんなとんでもない状況にさらされてる子どもが山ほどおると思うと、居た堪れへん気持ちになった。
政府軍も反政府軍も第三者の軍も、当事者からしたらどっちが正義でどっちが悪とかもうそんな次元じゃない。銃持ってるやつは全員脅威。生き延びるためには殺すしかない。人としての尊厳がどんどん蝕まれていって、死ぬ以外助かる方法なんかない、まさに絶望やった。こんな経験、誰もする必要ない。
主人公と一緒に逃げられへんかったお母さんはどんな思いで過ごしてるんやろ。自分の知らんところで我が子がこんな目にあってるって知ったら、どんなに辛いやろ。別の国のお母さん達も、私と同じように我が子をただめいいっぱい愛して育てたいだけやろうに。国民をこんなに悲しめてまで、一体何のために戦うん?
こういう現実を知って、今自分にできることってほんまに何もないなって毎回無力感を感じる。とりあえず出来ることは、自分の目の前の我が子を愛しきって育てることとわずかな募金くらいかな。