一人旅

紹介、またはシャルロットとステーキの一人旅のレビュー・感想・評価

3.0
エリック・ロメール監督作。

フランス・ヌーヴェルヴァーグの巨匠:エリック・ロメールが1961年に撮り上げたキャリア初期の短編映画です。

寒々しい田舎の家屋で繰り広げられる、彼女持ちの青年と彼を部屋に迎え入れた女性による二人だけの密室会話劇。女性がステーキを焼くシーンが印象的で、焼いた肉に塩を振って皿に盛り付けて食べるだけというシンプルな食事風景がユニークです。靴で床を汚さないため定位置から動かない青年と、彼の周囲を動き回る女性の構図も印象に残ります。落ち着き払った青年の愛の告白に、頑なだった女性の心も静かに動き出します。

男性役に若かりし頃のジャン=リュック・ゴダール。少しダニエル・デイ=ルイスを彷彿させるシュッとした顔貌が印象に残ります。
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