ゆのは

灼熱/灼熱の太陽のゆのはのレビュー・感想・評価

灼熱/灼熱の太陽(2015年製作の映画)
3.7
クロアチア版
「ロミオとジュリエット」
らしい(公式サイトより)。

映画好きのくせに
ロミジュリ観てないので、
この作品単体で
感想を書くとしよう。

戦争によって
引き裂かれ妨げられ壊された愛。

1人3役と知ってて観たからか、
あんまり違和感なく
最後まで鑑賞できた。

国の独立のために
罪なき多くの人々の
自由が奪われた。

この作品では
恋愛が中心だが、
それに限らず
一度傷つけられた
心の修復は難しく、
戦争の惨さが
虚しいほど淡々と伝わった。

無言のラスト、
静けさの中には空虚感と
微かな希望が感じられた。

一見、オムニバス
のように見えるが
全てが繋がっている。
3つのストーリーではなく
3つで1つの
ストーリーなのである。

さて、久しぶりの
地中海映画は、
大学の課題で使うつもり
だったが、だいぶ内容が重く、
描写もわりとストレート。
自然の特色や気候、
宗教、家の造り、
セルビアとクロアチア
に住む人々の生活の
コントラストや価値観まで
いろいろ考察したから、
たぶんそのまま使うけど
ちょっと迷うよねー。

基本的には静かな作品だが、
間で流れる陽気すぎる音楽が
良い意味でストーリーと
アンバランスで
悲哀感がさらに増す。
ゆのは

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