サマータイムブルース

バジュランギおじさんと、小さな迷子のサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

4.5
迷子の女の子をお家まで送り届けるロードムービー
映画の楽しさ、面白さがいっぱい凝縮された素敵な映画でした

シャヒーダー(ハルシャーリ・マルホトラちゃん)は幼い頃から声が出せない障害を持った6歳の女の子
母親は少女を声の回復の為、インド、デリーのニザームッディーン廟に連れて行きます
帰り道、シャヒーダーは母親とはぐれ、1人インド国内に取り残されてしまいます

シャヒーダーは街をあてもなく彷徨っていると、街の祭りで踊っている青年パワン(サルマーン・カーンさん)と出会い、後をついて行きます
この筋肉ムキムキ男、どこからどう見ても只者ではない様相なのですが、只者なのです
きっと子供ながらにこの人優しくていい人、という直感が働いたのでしょう
やがてパワンはシャヒーダーをパスポートもビザもないまま、国境を越えて、インドまで送り届ける決心をします

インドとパキスタンが元々イギリスの植民地で独立後は仲が悪い、という知識はあったけど、ここまでとは知らずにびっくり
どこの地域でも隣国同士は仲が悪いようで・・・
調べたらインドはヒンドゥー教徒を主体とするのに対し、パキスタンはイスラーム教徒を主体としていて、宗教上の対立もあるみたいです

歌って踊ってインド映画特有のシーン、それほど得意ではないのですが、今回はすごく楽しかったです
なんなら一緒に踊り出したいくらい

途中から旅に参加したニュース記者が、最初パワンをパキスタンのスパイと疑っていたのに、ホントに少女を届けるだけと分かってから協力的になって、好感度爆上げでした

インド映画は勧善懲悪でいい人と悪い人がはっきりしていて分かりやすい
逆にパワンはいい人すぎて、こいつ、実はバカなんじゃないかと疑うレベル(多分バカ)

シャヒーダーが無邪気すぎて、自らトラブルを招き入れる感ありましたが、ドジした時におでこをペシッと叩いて笑う表情が可愛いすぎ、これはずるい、メロメロにやられてしまいました

カシミール地方の大自然が壮大で美しい

隣国同士はいつまでもいがみ合ってないで仲良くやりましょう、というメッセージが込められているのかな

見終わった後、幸せな気分になれる素敵な映画でした
映画館で見れて良かったです

☆なださんのレビューを参考に鑑賞しました☆