これを観てイーストウッド先輩の凄さに痺れた。
映画慣れしていない大人や子ども誰もが観て楽しめる映画作品になっていてとても素晴らしかった。
わたしはこの実話の始まりから終りまで知らなかったのでハラハラしていたが、きっと製作本国では皆様ご存知の事件なんでしょう。それをこんなに楽しめる映画に仕上げられる人が居るのか。まずいないだろ。
「生きるか死ぬか」「有罪か無罪か」というような結果へのハラハラドキドキではなく、その結果に至る理由や過程をこれほど大切にかつシンプルに描いてくれたことに感謝しかない。
トムハンクス演じる機長の葛藤をもっと長く描くことが出来たはずだが、とてもコンパクトにする事で、鑑賞者への心的外傷をなくしていた。
だからこんなにも短い尺でいながらしっかりとかつ爽やかに英雄の物語を語ることができた。
これを観て勝手に物語とは別のところで感動してしまった私はまたもや勝手にイーストウッド祭を始めた。
彼の作品には英雄の誕生から墓場までの語られぬ物語を映画にしてくれているんだと知った。