雷電五郎

ジュラシック・ワールド 炎の王国の雷電五郎のレビュー・感想・評価

2.9
恐竜を救出するのは結局オマケで何度繰り返せば気が済むの?という同じ展開。
前作での事件を三年未満で忘れる鳥頭な悪者のザル管理、いい加減恐竜のビジュアル頼みなありきたりパニックムービーは見飽きました。

遺伝子操作で次々生み出される新種の恐竜は、最早恐竜ではなくクリーチャーでしかなく、インドミナスこそ迫力がありましたが、それも二度目となると怖さも緊張感も半減します。
活火山によって滅びゆく島から恐竜を別の島に移動させる作戦を妨害されながらも成功するっていう展開の方が見たかったです。都合よく生み出されて人間を襲うクリーチャーの役目だけ担い、あっさり殺される恐竜達が、もうここまで何度も同じことしてると可哀想で仕方なく、人間の都合で蘇らせたなら、最後も人間が責任をとって自由に生きる場所を提供してやって欲しいって気持ちになります。

恐竜がエイリアンでもクリーチャーでも話が変わらないなら恐竜である必要がありません。恐竜はあくまでも、いち生物であり動物です。戦って滅ぼせば済む怪物とは違うからこそ、戦う人間側にも葛藤があるはずなのでは。

あんな展開になるならすべての恐竜を火山と一緒に死なせてやるべきだったとすら思います。クローンや遺伝子工学が便利な魔法の道具のような扱われ方もどうかと思いますし、最終的にクレアもオーウェンもあっさり恐竜を死なせる決断をするしで、何一つ芯が通ってない映画で残念と言う他ありません。
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