ユースケ

ジュラシック・ワールド 炎の王国のユースケのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

モササウルスの巨大さを前面に押し出した恐怖演出が冴え渡るオープニングがクライマックス。【ジュラシック・パーク】シリーズ第5弾は、邦題の副題である【炎の王国】が示す通り噴火と恐竜が同時に襲いかかる島からの脱出までしか盛り上がらない竜頭蛇尾な一本。

とりあえず、【ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク】へのオマージュはビンビンに感じますが、舞台が島から屋敷に変わり、ジャンルはディザスターからホラーに変わり、挙げ句の果てには次回作へ丸投げする展開にガッカリ。
やたらと仲良しな記録映像のせいでペットに成り下がったヴェロキラプトル(そんなに擬人化したいのなら【三大怪獣 地球最大の決戦】みたいに字幕で会話させて下さい)、「クローンだって生きているんだ」と言わせたいがためにクローン設定にされた少女(【ジュラシック・ワールド】で【ブレードランナー】しないで下さい)、そして、気が利いたセリフだと勘違いしそうな「ジュラシック・ワールドへようこそ!」の決め台詞をかますジェフ・ゴールドブラム(グラスの水が気になって気になって…気になったといえばエレベーターでパスワードを入力しないと入れない地下の研究施設のはずなのに配膳用のエレベーターは直通って…)。こんなの俺が見たかった【ジュラシック・ワールド】じゃないよ。

みどころは、麻酔銃で撃たれて動かない体を無理矢理動かして溶岩を回避し、ティラノサウルスの口の間をジャンプですり抜けて「今の見たか?」と観客に問い掛けるお茶目なクリス・プラット。
【エルム街の悪夢】のフレディみたいなインドラプトルが、恐竜オークションに参加していた金持ちどもを自慢の鉤爪で皆殺しにしてくれたら最高だったのにな…

ちなみに、トリケラトプスの化石の角にインドラプトルが突き刺さるシーンは、【ジョジョの奇妙な冒険】の慈愛の女神像にディオが突き刺さるシーンへのオマージュです。間違いない。