なあくん

ミュージアムのなあくんのネタバレレビュー・内容・結末

ミュージアム(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

蛙男のイカレ様がとても良かった。被害者が増えていく様子もテンポ良く、蛙男が主人公夫妻の「作品」に重きを置いているのもその点で分かりやすかった。
蛙男が両親を猟奇殺人で亡くしたショックで壊れてしまったように一見描かれていたけれど、どうしても自分には両親の遺体を見る少年の目に歪んだ羨望のようなものを感じて仕方なかった。女である姉と同じ服を着せられたいた彼も、あまり通常の両親の愛を注がれていたとは感じられなかったし、幼少期に既に両親へ歪んだ感情を抱いていたのではないだろうか。その上で、遺体を楽しい「作品」と感じ、作品制作へ至ったのではないだろうか。
そう考えると、姉が「私達が晒された悪意」マスコミの過剰報道、過剰取材だけが原因ではないと感じた。
あと終わり方が負のループを感じさせる王道な終わり方で好感がもてた。主人公息子の発症も果たしてマスコミの過剰取材からなのか。三ヶ月が過ぎた後もライターがやってくる様子からそれなりの報道被害はあったかもしれないけれど、母の様子からはそこまで酷いものは感じられなかった。(脊髄反射的なものでもなかったし)息子もまた、羨望を抱いてしまったのかもしれない。
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