沙那王

野生のエルザの沙那王のレビュー・感想・評価

野生のエルザ(1965年製作の映画)
3.0
曲だけは知っていたのに映画をみたことなかった。
私は動物が大好きだ。数年前、『山に捨てる予定だ。』と同僚が言うので、そんなことするくらいなら私がもらう。と、フクロモモンガを譲り受けた。
鳥かごに閉じ込めて飼育した数年間。私も苦しかったけど、本人が一番しんどかっただろう。掘って走って飛べるモモンガなんだもの。高さはあるけど床面積が60cm 四方の鳥かご。
もう飼わない。大好きだから。フクロモモンガが大好きだから、彼らが青空の下で自由に生きられるように、飼わない。買いたくない。

この映画は、親が殺されてしまったライオンのみなしご、3匹のうち1匹を手元において可愛がる夫婦とライオンの記録(実話)を映画にしたもの。
そのライオンを野生に返すために大変な苦労をする。
ライオンのエルザが、一番しんどかっただろう。
人間は『かわいい💕かわいい(*´︶`*)✿』と、あれこれしてあげたくなるけど、本人が本人らしく生きていくためには、本人の素質をよく見て、最小限の助言やサポートで導いてやるのが親なのかもしれない。

追記。上橋菜穂子『獣の奏者』のラストは奇跡の起こらない『風の谷のナウシカ』だった。(アニメは物語の途中までのハッピーでエンドさせてたけどね。)
『野生のエルザ』を観たから上橋さんの言いたかった事、少し分かった気がする。人間はとても愚かだ。何でも支配して思い通りにできると勘違いする。エリンが命をかけて伝えたかった事は、命そのもののあり方について、だったのかもしれない。
沙那王

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