レオピン

ダンガル きっと、つよくなるのレオピンのレビュー・感想・評価

3.8
あらすじ読まずに観てみたらスポ根親子もの。
姉妹にレスリングの特訓をする父。いつものインド映画のように歌って踊ってはあまりなかった。友人の結婚式シーンぐらいか。

友人からは「あなたのお父さんはすごいわ。だってあなた達の将来の事を思っているのだから。私の家は娘を労働力としてしか見てくれない。14になったからといって顔も知らない相手と結婚させられるのよ」って。こんなことを言われ奮起する娘ちゃん。

最後の決戦の前に父は「みんなの心に残る試合をしろ。低い立場に置かれている全ての女性たちの希望になれ」と熱いメッセージをおくる。

ここの準決勝から決勝への盛り上げは上手。ラスト4点のリードを許す相手。もう時間がない。とそこで相手の一瞬の隙をついてまさかの大技バックドロップだあああ。オォー!!
見事逆転勝利イィぃぃぃー。

父は閉じこめられたままだったが、静寂の中競技場に流れてくるインド国歌のメロディーに娘の勝利を悟る。涙。

アーミル・カーン、65年生まれ。先日見た『きっと、うまくいく』もすごくよかったが、ミスターパーフェクトの異名はホンモノ。肉体だけではなくしっかりした演技。父親の貫禄と威厳が漲っていた。この人は俳優でありながらもカーストや女性蔑視などの風潮の改善を訴え続けている。もうスターの域を越えて聖人に近いね。

スポーツ映画の中でも屈指の出来栄えでした。

(2019.6)
レオピン

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