レスリング一筋で生きてきた男は、自分が成し得なかった｢世界選手権金メダル｣の夢を、自らの息子と共に達成することを夢見ていましたが、生まれてくる子どもは皆、女の子ばかり。夢を諦めかけた矢先、娘二人が男の子をボコボコにするという出来事が発生し、男は娘二人に夢を託すことを決意したのでした。
インド史上初、五輪出場を果たした女性レスラー姉妹とその父親の、挑戦と親子の絆を描いた感動作です。
まずは、ボリウッド三大カーンのひとり、アーミル･カーンの役作りが素晴らしいです。
レスラー引退後のバリバリ筋肉質な体から始まり、ちょっと(というか、かなり)腹回りがサイズアップしたコーチ時代の体など、ストーリーに応じた変化自在な演技･体づくりに感嘆せざるを得ません。
また、娘役の子役&女優たちも迫真の演技。レスリングの試合など、本当に息を呑むような緊張感で、観ている最中、 ずっと体に力が入っていたほどでした。(笑)
2時間40分というボリウッド特有の長さですが、珍しくダンスやミュージカルはありません。
インド社会での男尊女卑やスポーツ界に対する国支援の手薄さ等々、女性レスラーの激闘の道のりを描きながら、それを取り巻く様々な社会問題にも触れています。
飽きを感じさせないストーリー展開ですし、後半につれて胸熱展開になってきますので、最後まで楽しんで観られました。
