ニューヨーク社会で、自称フィクサー(資金、政治力、人脈に絶大な力を持つ人物)として動き回るノーマン。あちらこちらで八方美人の嘘を重ね、ついにはイスラエル首相にまで取り入るようになりますが、ノーマンのすぐ側で嘘で築いてきた名声が足許から崩れ始めていくのでした。
リチャード･ギア主演、胡散臭い老人フィクサーの怪演が光るドタバタ人間悲喜劇です。
フィクサーそのものをあまり理解せずに観ていたため、最初主人公が何の意図で何をしているのか分かりませんでしたが、ストーリーが進むにつれて、主人公がしでかしている事の大きさ(笑)を痛感します。
稀に見るレベルで、主人公の行動、主にあちらこちらに良い顔をして、見事に自縄自縛に陥る様子が痛々しく感じます。(笑)
なんと言っても、リチャード･ギアの胡散臭さ！人の良さそうなおじいさん顔が、見事に信用のならない要注意人物と変貌しています。
中盤は心理的圧迫シーンが続き、アクション映画とは違ったハラハラドキドキ具合が味わえるブラックユーモア作品でした。
