nodriguez

サイレンスのnodriguezのレビュー・感想・評価

サイレンス(2016年製作の映画)
4.0
聾唖でありながらもライターとして活躍するマンディーは、人里離れた森で暮らし、時折訪ねる友人との交流を楽しむ慎ましやかな生活を送っていましたが、ある日、白いマスクを被った不気味な男に襲撃されます。外界から隔絶された極限の状況下で、マンディーと男の死闘が始まるのでした。

耳も聴こえず話すこともできない女性が、突如として理不尽な暴力に晒される姿を描いた、バイオレンス色あるホラー作品です。

ネット環境も遮断され、男は強力な武器を持って家の周りをうろつくという、主人公からしてみれば全く勝ち目のないような戦況ですが、どうしてなかなか、この主人公もかなりのタフさを見せてくれます。

絶望と希望を交互に与えてくるような展開が続くので、本当にどういう結末になるのかハラハラしてしまいますし、結構痛々しい描写もあるので、見応えはあります。

しかし、他のレビューにもあるとおり、襲撃犯の持ち味であるマスクが、襲撃早々、いとも簡単に退場するのがとても残念でした。襲撃犯の人物像については、もう少し引っ張ってもよかったなぁ、というのが正直なところ。

とは言え、観終わった後は、外にマスク男がいるのでは、としばらくビクついてしまうような良作品でした。
nodriguez

nodriguez