あっちゃん

裸足の季節のあっちゃんのレビュー・感想・評価

裸足の季節(2015年製作の映画)
4.5
あまりにも辛い現実を突きつけられるような映画。
5人の姉妹のキラキラした美しさと、トルコの田舎町の美しさは、彼女たちが直面する現実の希望のなさを際立たせる。
ジーンズを履き、可愛い雑貨に囲まれ、PCも使う現代的な少女たちが、今もなお残る古い宗教的倫理観、家父長制によって時代を間違っているのではないかと思うような運命を強いられる。大人しく従うもの、従いながらも耐えきれず壊れていくもの、そして運命に抗うもの。それぞれの未来が少しでも幸せであるように願わずにはいられない。
女性が人として尊重され、自分の運命を自分で決められるような世の中になる変化の兆しが見える今、ぜひ見てほしい映画だ。日本も他人事ではない現実を、遠い国のものとしてではなく、自分たちのこととして見るべきでは。
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