にゃんこむ

ブランカとギター弾きのにゃんこむのレビュー・感想・評価

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)
3.8
フィリピンのスラムで暮らすストリートチルドレンの女の子と、盲目のギター弾きのおじいさんの出会いと旅路を描いた作品。

○母に捨てられた少女のブランカは、ストリートチルドレンとして時には盗みを働き逞しく生きていました。
ブランカはある日、沢山の養子を引き取っている女優の話題を耳にします。それを観たブランカは、子供を買う母親がいるのだから、母親を買う子供が居たっていいはず、と母親を買う事を決意します。それなりの金額が必要と考えた彼女は、大金を稼ぐ方法を考えますが……。

この作品は海外映画扱いなんですが、監督は日本人なんです。かといってあまり日本の映画という感じは無いので、監督が日本人というのは言われないと気づかないかもしれません。

ブランカが暮らすスラムは、皆が暮らすの精一杯で、やさしい世界ではありません。
可愛らしい少女だからこそ、ブランカを害しようとする人もたくさん居ますし、当のブランカも盗みで生計を立てるような暮らしをしています。
そんなスラムの社会問題や現実的な部分を描写しつつも、全体的に心温まる作品に仕上げているのがとても素晴らしいと思います。
ブランカがおじいさんに、目が見えなくても夢は見るのかと尋ねた後のシーンがとっても好き。
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