ラーチャえだまめ

サブウェイのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

サブウェイ(1984年製作の映画)
5.0
『地下鉄ラブストーリーは突然に』




我らがリュック・ベッソンの名を当時若干26歳の若さで世界に知らしめた出世作であり名作、、、、とまで言われている本作でありますが、いやこれまで「グラン・ブルー」「ニキータ」「レオン」(あと個人的には「フィフス・エレメント」も添えたい)2000年台までの彼の作品は全て観たわけではありませんが少なくとも先に上げた作品全て「パーフェクトに面白い。」作品を世に生み出してきたと豪語しても嘘偽りない事は言うまでもなく?


正直最近は「自分の過去の名作を自分で二次創作してる感じ」にしか見えない作品が多いのが非常に残念でなりませんが、しかし未だに「制作は“あの”リュック・ベッソン〜」と大々的に宣伝の謳い文句として彼の名が使われ、そしてそれを聞いた人々が劇場に足を運ぶだけの効力を持つ「“駄作”を生み出せる程に“名作”を生み出してきた男」それがリュック・ベッソン……そんな彼の記念すべきデビュー作【サブウェイ】。






OPから“もう面白い”






早くも「トランスポーター」の片鱗が垣間見れるパリの市街地を爆走してそのまま駅にドッカーン(以降この事故については一切語られないのはご愛嬌)スケート野郎と“名無しのドラえもん”こと若かれし頃のジャン・レノ演じるドラマーが地下鉄の通路でハイタッチ→からの横から金髪野郎ことフレッドが登場するこの完璧なまでの“タイミング”の妙を観てしまうだけで勘の鋭い方ならばもう「あ、これは面白いな」とため息せずにはいられない「カメラワーク」を遊ばせたらピカイチのリュック・ベッソンの才がやっぱり今作でも大爆発しているんですねー。


そんなフレッドや地下鉄の住人たちを見て「もう少し自由に生きてもいいんじゃないか?」と、ふと思ってしまったんですね。それは規律を守らずに自由に行動すること、じゃなくて「自由な気持ちになっていい」というか、今まさに誰もが辛い想いをしているこの世の中だからこそ、ちょっと肩の力を抜いて「自由」に生きてみませんか?


例えば少しの間だけでも「楽観視」してみるとか?例えば外出自粛の期間を自宅で新しい趣味を始める「きっかけ」と捉える「自由」とか、「え、てことはずっと家に篭って好きな事に没頭出来るじゃん!」と「ときめく自由」があってもいいんじゃないか?そんな事をふと考えさせられたんですね。周りがみんな辛い想いをしているからって、自分もそうならなくてはいけないなんて事はないじゃないですか?そこに同調して滅入る必要は全くないわけですよ。ずっと深刻に考えたからって世の中が良くなるワケじゃない。むしろ「後ろ向き」な姿勢ではなく「前向き」な姿勢で物事を少しでも考えられたら、これほど素敵な事はありません。


せめて「気持ち」だけでももっと楽〜にしましょう。そうやって自由にさせてやった方がストレス軽減にもなるし、生きやすくなるんじゃないかな。いい意味で「現実から少し目を背ける」生き方。今だからこそ大切なことだと思います。まぁそれが私は「映画」なんですけどね…。




↓ブログにも感想書きました↓
https://edamamemamade.wixsite.com/edamame-movieimpact
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