2023年12月31日 11:05~ Eテレ
ひたすらかっこいい感じ。吹奏楽に限らず、書道でも俳句でも、同じようなかっこよさがあるんだろうけど、それは、なんらかの確たる結果を目指すということなんだろうか。結果を目指さない同好会みたいなのでもいいけど、人生の中で一回ぐらいは結果を目指すというのはいいことなのかな。とくに若いときは、ひたすら甲子園を目指して練習に励むとか、そういうときがあっていい。結果というのは、自己満足ではなくて、つねに他者がいるから、結局、どう転ぶかわからない。努力しても、むしろ、到達できないことの方が多いかもしれないし、なにより、無慈悲で理不尽だし。ただ、そうした、現実と激突することは、人生に一回ぐらいあっていいかも、と思わせてくれる。
簡単にあらすじ。
黄前久美子は、北宇治高校に入学して、さて、どのクラブに入ろうかと思っていた。中学のときは、吹奏楽部にいたけど、なんか、北宇治高校の吹奏楽部はレベルが低そうだし。とウロウロしていると、高坂麗奈がいた。やべえ、あいつ、なんか、取っ付きにくそうだし。
とか、やっているうちに、やっぱ、吹奏楽部に入部。
顧問の先生は、滝先生。熱血じゃないみたいだけど、ま、いいか、と思ったら、なんか、全国大会、目指そうとか言い出す。いきなり、ハードル、上げんなよ、という感じ。
さて、小手調べ、ということで、滝先生に、吹奏楽部の演奏を披露。
滝先生、表情一つ変えず、なに、このクソレベル。これじゃあ、全国目指そうなんて、千年はえええよ。いつものサンライズフェスティバルも恥ずかしくて、出れたもんじゃねえレベルだぞ、身の程を知れ。と言って出ていった。
全国大会とか、滝先生が言い出したんじゃないの。こっちは、気持ちよく演奏してんだから、いいじゃん、どうせ、聞いてんのは、テキトーに聞いてるヤツだけなんだから。あー、まじ、ムカつくし、うざい。とか、部員たちは、ブーブー言っていたが、バカにされたくないので、猛練習して、とりあえず、滝先生のOKをもらって、サンライズフェスティバルには参加した。
全国大会の前の京都府大会。さあ、京都府大会目指して練習だぞ、と思っていたら、またしても、滝先生、嫌なことを言い出す。
演奏者をオーディションで決めると言い出したのだ。
吹奏楽部の中に競争を持ち込むなんて。いままで、みんな、仲良し、和気あいあいとやってきたのに。ぬるま湯で楽しかったのに。やっぱ、ムカつく。
オーディションの結果。案の定、トランペットのソロパートは、高坂麗奈。
なに、あの一年生、先輩を差し置いて。たしかに演奏、うまいみたいだけど。でも、なんか、一年のくせに、態度でけえし、ハブろうよ、みたいになってくる。(それに滝先生と高坂麗奈って、もともと知り合いみたいだし……)
いつも努力家で真面目で優しい先輩、中世古さん、ソロパート、奪われてかわいそう。
ということで、再オーディション。みんなの前で、演奏。やっぱ、高坂麗奈のほうがうまいけど、みんな、決めらんない。
そのとき、滝先生は、中世古さん自身に聞いたのだ。いや、決めさせたのだ。現実は、厳しいいいいい。
そして、ついに、京都府大会。北宇治高校は優勝したのであった。