よし

アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲のよしのレビュー・感想・評価

3.5
笑かそうと必死に翻訳したんだろうな、という翻訳家の努力の跡が見えますが、別段面白くないので笑えません。

「ぐぬぬ」という字幕が出て唖然としたんですが、翻訳家の方もスクリプトを読んで『あれ?これってコメディだよな。全然面白くないんだけど…』と焦って少しでも面白くしようとした結果の「ぐぬぬ」なんだと思うと居たたまれません。

ただ、私はこういう話が割と好きで、特に後半にかけて良い脚本だと思います。

戦争に明け暮れ、SNSの台頭で頭が空っぽになった地球人。命の危機に瀕して生きるために新しい土地に旅立つ決意をしたサーシャ。
月で生まれ育ち、地球人とは対照的に訪れる危機を自身の技術で乗り越えるオビ。

このオビとサーシャたちが副題の『the coming race(きたる人類)』、新時代の人類なんだ!とアホみたいな映画を見て感動してしまいました。

何でも一人でこなすオビが最後に他人に任せるということを知るのも良い。
完璧な人間は居なくて、助け合いながら生きるのが新人類なんだ、というSFらしい希望に満ちている映画でした。
よし

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