明石です

貞子vs伽椰子の明石ですのレビュー・感想・評価

貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)
3.6
中古のビデオデッキに入っていた「呪いのビデオ」を観てしまった女子大生。大学で「呪いのビデオ」の講義を受け持つ教授を通じて霊能者に相談を持ちかけるも、除霊の最中に、教授と霊能者がどちらも即死してしまう!!代打として現れたカリスマ霊能力者のはからいで、「呪いの家」に棲む伽耶子を呼び出し、貞子と戦わせ、呪いを相殺するという奇策に出ることに。

貞子と伽耶子を戦わせるというストーリーの持っていき方に無理があるというのには当然ながら目を瞑るとして、台詞がめちゃくちゃ説明的なのは気になった。さすがの白石監督も、というか白石監督だからこそ、こういう他人の作品を混ぜ合わせた企画モノみたいな映画にはやる気を出せなかったのか、、思い観ていたら、中盤あたりで、藤井風似の掘りの深い外国人顔なイケメン霊能者が出てきて、キャラクターでゴリ押し始める感じ、やっぱり白石ホラーだ!と興奮した笑。

とはいえ本作では霊能者本人が除霊をするわけではなく、二人の霊をぶつけ合うことが主眼なわけで、作品の主人公は、なんといっても伽耶子と貞子の二人。「呪いのビデオ」を「呪いの家」再生し、二人を同時に召喚するとかヤバい発想だなあ笑。呪いのビデオを観て精神がおかしくなった女の子(『ヒメアノ〜ル』のヒロイン)が、ビデオをDVDに焼いてネットに拡散し、自殺しようとするという人怖なオマケもついている。拡散した呪いのビデオはどうなったんだろうなあ。

ストーリーは、大きく分けて、山本美月の「リング」パートと、玉城ティナの「呪怨」パートの二つが並走し、終盤で、「貞子に伽耶子をぶつけ、呪いを打ち消すしか手はない!」と判断したイケメン霊能者のはからいで、一つに繋がるというもの。もともとがお馬鹿映画スレスレの企画なので、粗なんて探そうと思えば無限に見つかるけど、そんなものは、地獄少女玉城ティナが好みすぎてどうでもよくなった。当時まだ10代だったとは、、役者以前に人としてのオーラが画面から溢れ出てる。一本の映画の感想としては凄まじく筋違いなものであることを承知した上で、これが総括。貞子と伽耶子が合わさっても(いや、合わさってしまったからこそ?笑)地獄少女の魅力には敵わなかった。
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