青いむーみん

貞子vs伽椰子の青いむーみんのレビュー・感想・評価

貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)
3.2
 バカ映画だ。白石晃士が監督をやると聞いた時に期待したバカさではなかったことが遺憾だ。もっとぶっ飛んでくれるもんだと思っていた。「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」これはバカさの序章だと思っていたんだけど、このバカ物語は上り詰めることなくすぐに終章に向かってしまった。このオチの魅力は分かるんだけどここからもう一発ぶっ飛ぶのを期待していたのだ。
 それに対決シーンが少なすぎる。貞子と伽椰子が出会うシーンはもっとドラマティックにしてバカバカしさを高めて欲しかった。あっさり出会うし戦闘シーンの短さは非常にがっかり。アイデアがなかったのか、予算がなかったのか。個人的にはもっとガチでやりあうのを見せてよかったと思う。特に家を出てからはオープンなんだからすぐに終わらせてしまうなんて勿体無い。貞子が伸びる髪で伽倻子を縛り付けて地面に何度も叩きつけたり、締め付けて切断しようとしたりしているうちに俊雄に目をヤラれるとか、普通の能力者系バトルでもよかったのに。監督に期待していただけに残念だ。
 山本美月さんは非常にムカつく役どころなので実際ムカつかせてくれたのでOKなのでしょう。佐津川愛美さんはヒメアノ~ルに続きまた襲われる役で、呪いのビデオを見ている時の表情なんか素晴らしく、ハマり役だったと思います。もっといろいろ出演して欲しいです。
 白石晃士はメジャー作品はやはり向いていないのですかね…
サッカーの監督でも弱小チームを昇格させる能力と常勝軍団を勝たせ続ける能力とは異なるので、前者の能力があって結果を出し、いざ有名クラブに雇われても結果を出せない監督もあるように向き不向きがあるのかもしれません。