何回も観た。映像美が素晴らしい。
別に自発的に何回も観に行ったとは言っていない。
そういえばこの作品について一切触れてなかったなと言う事で書いてみる。
何回観たか覚えていないくらい観たので内容は今でもほぼ全部把握している。
『天気の子』より後に書くことになるとはうっかりさん。
あらすじは遠く離れたところに住んでいる男子学生と女子学生の意識が入れ代わってしまうという何ともありがちなお話。巧いのはその展開。
超超超超大衆向けな作品であるとともに個人的には不穏な一面を察せずにはいられない秀逸な一品。
声はメイン組は俳優陣が締めているがこれはなかなかどうして悪くない。
上白石萌音も長澤まさみも最高。
神木キュン可愛すぎか!
ってな感じ。
圧倒的な画力にはやはり目を見張る。
今までの新海誠監督の作品でトラウマ抱えている皆、本作はまだ大丈夫なやつだから、観てもいいと思うよ。
曲がRADWIMPSなのがうまく本作と合っている。これ程、しっくりくる楽曲は他にない。
とにかく一般大衆向け。誰をもハッピーエンドと感じさせる魅力がある作品。
そうそう、口噛みの酒って実在して人の唾液で発酵させて作る最古のお酒なんですよね。元々、神様に奉るものだったか、でも飲んでたっていう話も。
以下、ネタバレ含む大人の話
広く大衆に向けて発信できているのは間違いなくてヒットしたなりの面白さも十分にあった。
映像もきれいだし、歌もいいし、声優も悪くないし、何の問題があろうか。
聖地巡礼地まで作ってしまった。
では、問題はなんだ。
監督だ。この監督の真意はどこにあるのだろう、そう考えた時に過去の作品について考える。
ハッピーエンド主義者か?ハッピーエンドで終わってきたか?
これを踏まえて穿った見方をするとこれもまたハッピーエンドとは素直に読み取れない。
ネタバレと称しているので書くが、実は時空を超えていましたというサイエンスフィクションだったわけで、相手の事を覚えているが忘れている、そんなモヤモヤした気持ちで何年過ごしたのだろうか。
そんなモヤモヤした気持ちが毎日。続いても見たまえ、どうにかなってしまう。
一応、ラストでは巡り会えた事になって終わっているが、巡り会えてなかった状態で終わったら…?
そう、いつもの新海誠監督なのだ。
もっと言うと時空を捻じ曲げたせいで生じた弊害の可能性は?
『シュタインズ・ゲート』ならぬ、サイエンスフィクションものなら考え得る世界線の話もすっ飛ばして個人間で納得というのは如何なものか。
詰まるところハッピーエンドと迂闊に受け取るべきではない。
ここに新海誠監督の意地の悪さというか、本質が見えると個人的には考えている。
大衆向けハッピーエンドと見せかけてわかる人にはわかるバッドエンド。
これがこの作品の真意だ!
まぁ、それ込みでも面白い事は面白いんだよね、これは間違いない。
追記するかも。