toshi

何者のtoshiのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
4.2
最近苦手な重い感じの映画を立て続けに鑑賞しておりますが、本作も重い内容・・・。ですが免疫出来たのかそれほどダメージを受けません。

就職活動とSNSを軸に若者が苦悩する本作でございますが、表面上は取り繕っても腹の中では何を考えているか分からないエグい内容が満載です。リアルに就活中の方が鑑賞すると結構なダメージを受けるのではないでしょうか。

物語後半急展開致しますが、二階堂ふみさんが演じる理香の一言や佐藤健さん演じる拓人のごくごく自然で常にスマホを触るシーンが伏線となって、その後回収へとむかいます。

私も会社にて立場上人事部と学生の面接を行いますが、「履歴の内容含めてこんなに優秀なのに、何でウチみたいな中小企業の採用試験をうけるのだろう?」と思う事があります。逆に崖っぷちで必死な感じの学生さんも見受けます。唯一の共通点は、それぞれがどんな状況でも腹の中では何を考えているか分からないという事。そして採用試験や面接後はSNS上で個人的な思いを構わず書かれてしまっているのでは?という事。翌年には非常に生き生きした表情で入社を迎える方達もいるワケですが、研修時はこの会社に骨を埋める様な発言をしながらも大体3年で辞めていく方も沢山いらっしゃいます。

何故入りたくもない会社に対して就活を行うのか、入りたい会社に何故採用されないのか・・・。社会に出て既に20年以上経っている私ですらも、本作鑑賞し現在就活に苦悩する若者達の気持ちが何となく分かった様な気がします。

今朝がたスマホを確認しようとしたらいきなり初期画面が・・・。スマホが動きません・・・。対応しようと思いましたが、本作上映時間に間に合いそうもなく諦めて帰宅後対応としました。佐藤健さんがスマホを触るシーンが多く、その度にスマホ復旧対応が頭をよぎりちょっと集中力に欠けてしまいましたw それでも十分楽しめた作品でございました。
toshi

toshi