るい

座頭市地獄旅のるいのレビュー・感想・評価

座頭市地獄旅(1965年製作の映画)
4.2

仇討ち子守りに濃すぎる87分 12/26


今年の感想今年のうちに!
いやー、面白すぎて感想書いてなかった。

ヤクザの戦いに巻き込まれて怪我をした子供の面倒を見る市。道中、将棋好きの浪人と知り合い意気投合するが。

やってくれました我らが三隅研次!ほんま面白いね。同じ役者、同じ市、同じ90分でここまで濃く描けるかっていう。そして今回も三隅監督お得意の子供がらみの物語です。

「おじちゃん」

「おじちゃん」

「おじちゃん」

「おじちゃん…ありがと」

自分のせいで怪我をした女の子にこんな言葉かけてもらえるなんて。市の後悔と絶対守るって誓いはここで強くなるんよね。

ヤクザを殺してしまった市
その闘争に巻き込まれ怪我をした少女
その保護者
道中知り合った将棋好きの浪人
男装をしている訳ありの旅人ご一行

登場人物全てが複雑に絡み合っててほんと見応えある。90分よ90分!ほんま三隅研次監督は天才ですよ。黒澤明監督と同じくらい名前出来ていいと思うんやけど。

そして私史上最もかっこいい成田三樹夫がおった。毎度結構クセ強で変な役が多いんやけど、普通にしてたらめっちゃ渋くてかっこいい。湯治場では腹筋割れてましたね。

でね、この浪人と市の将棋対決よ。クライマックスの将棋の詰めからの居合いとか痺れまくったんやけど。頭脳バトルからの肉弾戦って流れがかっこ良すぎた…🤦‍♀️

まだまだ魅せてくれます座頭市!三隅監督!
るい

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