80年代以降のゴダールなので勿論わかったフリすら出来ないほど話は何もわからないが、豪華ホテルを舞台にした群像劇なので絵としてまとまりがあり、雰囲気が気持ちいい.異様に格好良いショットは頻出するが、フランス語を理解できないので良さは半分もわかっていない気もする。
そして何もわかったフリをするか、大事なことは何もわからないまま映画は終わるということを探偵は楽観的に受け入れている。
「本を読むといつも誰かが来てくれるんだ。だから本は読み終わらない」
ただこれはロブ=グリエを見た時に強く感じてしまったことを引きずっているのかもだけど、ヌーヴェルバーグの女優の捉え方に搾取的なものを感じるのはしばしば辛くて、ここで途中まだ15歳のジュリー・デルピーにさせてる事もなんか、その比喩を言葉にしたら負けだけど「なんかなぁ…」という呆れを感じていた。