Aya

ある戦争のAyaのレビュー・感想・評価

ある戦争(2015年製作の映画)
3.4
「偽りなき者」の脚本家なんですねー。
北欧産としては安定して見られるようになったデンマーク映画。
これ見たかったんですよー。
なんでやってたんだっけ?未公開?カリコレ?

舞台はアフガニスタン。
現地の人を守りながらタリバン警戒中のデンマーク軍。
爆弾や銃撃が日常茶飯事の毎日。

主人公クラウスはデンマークに3人の子供と奥さんを残し、上官として巡回に回る部下を統率する立場にある。
度重なる攻撃で部下が次々に負傷、命を落としてゆく。
そんな姿を見て自身も巡回に加わるが、現地の市民からのタレコミに柔軟に対応しなかったことで悲劇が・・・。

激しい銃撃戦の援護のために爆撃を要請するが、実際に敵を見たのか?と軍法会議にかけられてしまう・・・。

戦争ものデンマーク映画と言えば「アルマジロ」のイメージしかないですが、舞台も似てますね。
徴兵か仕事か、素人かプロかの違い。
やってることは一緒です。
タリバンを探しつつ現地人を守り疑う。

んー!!
そもそもの現地の人のタレコミに対する主人公の対応がマズかっただろ〜!
なんで明日じゃないとダメなの??
今日匿ってやりゃいいじゃん!
なんであんな頑なだったのかすごい疑問。

デンマークの軍法会議・・・「アルマジロ」の時はリアルに問題になりましたが、淡々と証拠で攻めてくる検察。
ぶっちゃけ、言ってることはこっちの方が正しいし納得しやすいです。

でもお前らに現場はわかんねえだろ!!
あの時、みんながどんな状況だったか!

私もね、主人公だったらあの方法を取らないと軍のみんなを守れないと思って同じ行動をとったと思います。
でもその時はわかんなかったけど、あの爆撃で、子供を含む11人もの現地被害者が出てたなんて・・・だったらもうどうすりゃいいんだよ!!

ほんと戦争の現場って八方塞がりだな、って思った。
何やっても誰かが、自分が、傷つくし何やっても罪を背負うことになる。
でも何もしないと命を落とす。自分だけではなく仲間も。

この映画でも怪しいやつらを見たら徹底的に調べて(はっきり非人道的)顔写真をデジカメで撮る、とかリアルだなぁ、と。
すげえ先にいる人を撃ち抜くスナイパーもすげえなぁ、と。

国に残してきた家族、特に子供達が不安定になってゆくのもなんだか切なくなりました。
てか子供3人てだけですげえ大変・・・。
Aya

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