タマル

ダンケルクのタマルのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.2
なんとな〜〜くわかる
「『ダンケルク』に至るまで」

ナチスドイツが誕生した。
欧州連合国が軍縮や経済立て直しに喘ぐその陰でドイツは着々と軍備拡大を進め、ついに1939年9月1日ポーランドへの侵略を開始する。
第二次世界大戦が勃発した。

全体的に旧式であったポーランド軍備は、ひたすら軍備拡張に努めたドイツ軍の敵ではなかった。
イギリス・フランス両国は協定に法ってドイツへ宣戦布告したが、ポーランド軍とのはさみ打ちを決行する暇も与えられず、僅か27日で首都ワルシャワが陥落。
ポーランド20年の歴史が幕を閉じたのだった。

その後、ドイツは西側(英仏サイド)へ侵攻することはなく、しばらくの間、国境を挟んでのにらみ合いが続いた。
「電撃作戦」は航空機による奇襲が前提となるため、ドイツ側が冬の悪天候を嫌い、進軍を見合わせていたのである。
この戦時中の平和な8ヶ月を指して「奇妙な戦争」と呼ぶ。

そして、ついに1940年5月10日、沈黙が破られた。
ここからのドイツは「電撃戦」の名に恥じぬ快進撃をみせる。

まず、初日には航空機による先制攻撃を成功させ、難攻不落のエバン・エマール要塞を半日で陥落させる。
戦車・歩兵隊も13日にはアルデンヌの森を抜け、フランス領内を侵攻。囮作戦によりベルギーに集結していた連合国軍への挟撃を成功させた。
21日にドイツ側が連合国軍から最大規模の反撃を受け激戦となるも、これを撃破。連合国軍を海へと押し込めた。

5月22日。
ベルギーにほど近い海岸ダンケルクへの包囲網が完成。内陸への逃げ道を封鎖した。


と、ここまでは極めて順調であった。
しかし、ドイツ軍はここに来て、なぜか包囲網の動きを止める。
総統による不可解な停止命令が出たのである。
伸びすぎた自軍を整えていた、空軍の力を過信した、イギリス政府と交渉していた、密約があったなど諸説あるが、どうあれこの停止命令が連合国軍の首の皮をつなげた。
5月26日に英国首相チャーチルの撤退作戦(ダイナモ作戦)が間に合ったのだ。
ダンケルクに釘付けにされた連合軍はようやく海への脱出を開始する。

だが、5月27日早朝、対するドイツ軍も再び進軍を開始したのだった。

そして『ダンケルク』へ…。


以下、レビュー。

戦争ってのは本当にマヌケだと思います。
自分は何のために生まれてきたのか、と考えながら生きてきたのに、

爆発して死ぬ
ふいに撃たれて死ぬ
燃えて死ぬ
打ちつけて死ぬ
壁を貫通されて死ぬ
墜落死、溺死、同士討ち

こんなもんが人生のゴールだと思うとゾッとします。

戦争の救いのないマヌケさを、マヌケなことをせざるを得ない哀しさを、私はこの映画から感じ取りました。
セリフがないと勝手な解釈ができるから楽しいね(笑)
オススメです!!
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