このレビューはネタバレを含みます
ノーラン祭第2弾。
行って来ました4DX。
こんな時期だから映画館に足を運ぶのは慮られるけれども、やっぱり映画は映画館で観るのが一番。
史実ベースなので他のノーラン作品のように驚くようなストーリー展開はない。そして主人公も存在しない。
英兵、仏兵。
陸軍、海軍、空軍。
一将校、一兵卒、一民間人。
実際に戦地に赴く人、祖国で帰りを待つ人。
戦争に翻弄されたあらゆる人の感情を多角的に捉えている。
利己的な人。利他的な人。
自分ならどの登場人物に共感できるだろう。
映像も美しい。
全編「青」で統一された陰鬱な映像。
ほとんど独軍は出てこないのに常に緊迫感に襲われ続ける独特のサウンド。
そして最後にワンカットだけ、微かな希望と共に写し出される夕陽に染まった赤い世界。
ノーランありがとう。