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映画 聲の形のhikapiのネタバレレビュー・内容・結末

映画 聲の形(2016年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

原作…原作を読んで…。
映画の出来が決して悪いわけではない。むしろ声優さんたちの名演特にヒロインの西宮硝子の可愛さはバツグンであった。彼女は先天性の聴覚障害を患っているので肉声を使った発生や会話は舌っ足らずであったり、主人公の石田将也たち健常者サイドからすると違和感のあるものとして描写されているのだが、普段手話を使い会話をする西宮の肉声は漫画では想像しづらい所であったので、それを儚げな演出と確かな演技力をもって映像化してくれたこの映画はまさしく観る価値がある。
だがしかし、だがしかし悔やまれるのは原作全10巻全てを2時間ほどの映画にまとめるのはやはり無理があるという点か…。むしろよくまとまってるなという印象を受けたが、いかんせん原作に手をつけてしまった身としてはやや物足りなさを感じざるを得なかった。文化祭の映画撮影の準備諸々カット、それに伴い西宮と石田を取り巻く仲間それぞれの深掘りもカット。石田と西宮の小学校の時担任だった先生の貴重な再登場シーンももちろんオールカット…泣
あの先生が何故だか一番好きなのに………ッ


物語はガキ大将石田将也が小学校高学年の頃からはじまる。毎日を気の合う仲間と無茶をやったり遊んで暮らす石田少年。順風満帆に子供時代をエンジョイしていた彼のクラスに、耳が聞こえず、筆談を通してコミュニケーションを図る、西宮硝子という彼の目には異物に映る少女が転校してきた。最初こそクラス一同快くクラスに迎え優しく接してはいたが、ある日石田がきっかけとなり西宮へのいじめがはじまり、次第にエスカレートしていく。石田にとっては、新しい玩具を得て楽しい毎日だったが、イジメのうちに何度も壊されていた西宮の補聴器を、西宮母が不審に思いいよいよ大きな問題としてクラスのHRで取り上げられる。たしかにクラスの大部分で西宮へのイジメは存在したが、結局1番酷いことをしてたとして、石田がイジメの主犯&スケープゴートとして責任を負うことに。今までの補聴器の破損代を石田母が弁償し、石田のその後の学校生活も一変してしまった。その事件を機に転校してしまった西宮の代わりということなのか、単純に今までの石田の横暴な行いをクラス皆よく思っていなかった鬱憤の発散なのか、いやどちらもあるだろう、結局、西宮不在の次のイジメのターゲットになったのは石田自身であった。
それから数年が経ち、石田少年は進学先の中学校でも腫れ物扱いをされ、高校に進学をしても西宮へのイジメの後悔と自分の人生への無価値感から自殺を決意する、死ぬ前に、自己満足であっても、あの時自分の傲慢さから傷つけてしまった西宮へ謝ってから…

みんな原作を読んでくれ〜
hikapi

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