タイトルが妙!
映画館にて男一人で鑑賞。
割りと男性グループ、女性グループもおり、安心。
小説や漫画も含めたこの作品を手に取るのにやはり、タイトルが気になるところ。
どういうストーリーなのか、どういう設定なのか、そういう意味では絶妙。
いざ、ストーリーへ。
となると、お察し。もしくは、考えなしに読めばなるほど!と思うかもしれない。
そこは観るものに委ねられているような気がする。
肝心の《映画》についての話。
キャスティングについては文句なし。
個人的には逆にこのキャスティングでなければ鑑賞しなかったかもしれない。
健気で明るいヒロイン、実直で誠実な主人公。
福士蒼太、小松菜奈、両名の演技とマッチしていた。
主人公の友人役の東出昌大もいいやつ!という役柄にはぴったりであった。
ロケ地である京都も趣があり、印象的なシーンでの背景として、とてもよく映える。
肝心の内容について、つじつま、細かい設定に関しては気になる点が多いのは否めない。
これは原作においても同じなのだと思う。
フィクションというジャンルにおいてこの作品はSF なのだと割り切って見てしまった方がいっそすっきりとのみ込める。
この映画については場面場面の演出に目を向けて鑑賞するのがいい。
各シーンだけを切り取ってみると琴線に触れ、涙腺が刺激されることもしばしばあった。
エンディング曲、《back number》の『ハッピーエンド』もスタッフロールの背景と共にラストを盛り上げた。
最後のシーンの意図だけがわからず、困惑したのは私だけだろうか。
お涙頂戴系は苦手だったはずなんだけど、これは個人的な恋愛観にハマってしまったのかな。
かなり、思っていた以上に、いや想定していなかったレベル。
小松菜奈の涙に何回やられそうになったことか。
キャスティングに不満を持たず、お涙頂戴の展開が嫌いでなければぜひオススメしたい。お涙頂戴嫌いでも観て欲しいな。
しかし、これは皮肉なのかエンディング曲のタイトルのようにはいかないのは誰しもわかるだろう。
これはCMや、あらすじをご覧いただければわかることだが、所謂『ハッピーエンド』をご所望であれば決してオススメはできない。
切ないこの物語の終着点に何を求めるか。それがこの映画を観る目的でしょう。
最後の最後に、この物語はホラーでもあるような気がする。
始点は一体どこなのか。
そこまで求めるのは邪であろうが。