このレビューはネタバレを含みます
ネタバレ
そんなに都合よくいくかな?という疑問は
この際野暮というものだろう。
身寄りのない死んだ他者の手記を自作の小説と偽り出版。評論家からも絶賛され一躍一流小説家となってしまった元清掃員の主役男子。
憧れの女性文芸批評家とお近づきになれたのは良かったが次なる小説が続かず、
出版社からの前借も膨らみ銀行は残高不足。
おまけに売れた小説は故人の手記という事情を知る人間も現れ万事休す。
切羽詰まった〝剽窃小説家”が取った愚かな行動が取り返しのつかない惨劇を次から次へ呼び込むことになる。。。。
割合よく出来たクライムサスペンス。見ている側もまさかあそこまで悲惨な状況に到るとは想像できなかった。
本作のもう一つの壷は犯罪に手を染めている必死な状況下で執筆した「本当の処女作」が〝彼の死後”にまたもやヒットしてしまったこと。
「必死になれば何でもできる!!」という皮肉というかエスプリが利いていた場面。
一つ大きな嘘をつくと相応以上の代償を払う羽目になるという教訓映画でもある。
3.5の三ツ星
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