KenzOasis

シング・ストリート 未来へのうたのKenzOasisのレビュー・感想・評価

4.5
Rock n Roll is a risk. You risk being ridiculed.

1985年、小さな街ダブリンで不況の煽りを受け、強制的に転校することになった少年コナー。転校先は荒れ放題。家では両親の怒号が飛び交い、学校では意地悪な同級生や校長にイジメられている。
抑圧された環境で出会った美しい少女ラフィーナを振り向かせるため、コナーは音楽をつくる。

2回目の鑑賞ですがやっぱり最高ですね。大好きな作品です。
映画としてのバランスがとても良いし、人生における音楽の役割をこれでもかと発揮してくれている。

大人になるとできなくなるような、若さだけが創り出せるものが必ずある。眩しくて目もあてられないようなもの。そういうのを夢と呼ぶのだと改めて感じました。

大きなことを成し遂げようとすればするほど、うまくいかない。ただ目の前にいる人を幸せにしたい、このどうにもならない気持ちをどうにかしたい、そんな一途な想いがとてつもないものを創り出す。

不器用で下手っぴでも心に刺さって離れないものって、いつもそういう過程を経ていますよね。

ジョン・カーニーの映画にはそんな空気が常にあって、それに懐かしくなったり羨ましくなったり、いろんな感情をくれるような気がしています。

次の作品も楽しみです。
KenzOasis

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