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パワーレンジャーのMASHのレビュー・感想・評価

パワーレンジャー(2017年製作の映画)
3.0
この手の映画はクソ映画になる確率が高いのに、「パワー・レンジャー」は上手いこと言っていたように思える。決して出来の良い作品ではないが、少なくとも観てる間はそこそこ楽しめた。

まず良い所はそれぞれのキャラだ。なんというか「ブレックファスト・クラブ」を思わせる出会いで、一応全員にキャラクター性はあった。べつにすごく良いキャラとかそういう訳ではないが、一応みんな好感が持てるキャラだった(ピンク以外は) 。個人的にゾードンの設定やゾードン自体がテレビ版のような人格者ではなかったのが面白かった。あとブルーは正直自閉症の演技は上手くなかったが、パワーレンジャーに障がい者がメンバーになるという案はすごく目の付け所が良いと思う。

アクションもまぁ及第点だろう(上から目線)。レンジャーの見た目はかっこいいし、メガゾードの戦いもプロレスみたいで面白かった。(その肝心のアクションシーンが少ないのだが…)

ただこの映画は「パワー・レンジャー」の映画として致命的な欠点を抱えてる。それはパワー・レンジャーになるまでが長すぎることだ。すぐには変身できないという設定は悪くないし、それぞれのキャラを掘り下げようとする心意気は良いのだが、こっちはパワー・レンジャーを観たいのだ。映画の8割方変身しないのではさすがに飽きる。変身した時は興奮したけれども、それまでがあまりにも長い。セリフもキャラの心情を説明してくれるので親切この上ない。ここまで説明しなくても分かるわ!

カメラワークは正直ひどい。基本的にグルグル回っていて何が起きてるか分かりにくい。最後の戦いでは各レンジャーのマスクもよく見えなかった。

んで、敵キャラのリタに関しては話にならない。正直かなりひどい。確かにテレビの方の「パワー・レンジャー」の敵もこんな感じではあるが、如何せんこれはないだろう。もともとレンジャーの1人だったという設定は良いのに、ほぼそれを生かさず終わるし。演技もみていてなんか痛々しい。

まぁ色々言いたいことはあるが、戦隊シリーズやパワー・レンジャーを観ていた身としては、こういう形で日本の戦隊シリーズが進化してくれたのは嬉しいかぎりである。次の作品ではさらなるパワー・レンジャーの活躍を期待するとしよう。
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