こぅ

パターソンのこぅのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.4
ジム・ジャームッシュ監督の【ヒューマン・
ドラマ】。

ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手
、パターソン(アダム・ドライヴァー)の淡々と
していながらも日々小さな変化のある1週間を
切り取った。

パターソンは朝起きて妻ローラにキスをし、朝食を摂り、歩いてバス会社に通い、運転手(合間に詩を書き)をして定時で上がり、夜は愛犬マーヴィン(カンヌ パルムドッグ賞受賞)の散歩とバーに立ち寄る。それが彼の日常パターンだ。行動は変わらなくてもバスの乗客の会話や帰り道の小さな出会いや仕事中のトラブルやバーでの出来事など、日々変化はある。それは私達にも同じで、全く同じ日というのはあり得ないのだ。ミスで挫折したり、希望や光が見えたりする。私達も日々退屈だと思わず、少しでも変化を意識して楽しむ事を教えてくれる、気付かせてくれるような味わい深い逸品だ。

毎日帰宅時にパターソンが気にして直すポストの柱の傾きの理由、犯人が分かった時、可笑しかった。

妻ローラの部屋の内装のペイントや、クッキーを作って売り、そのお金で【ご褒美】というのが良かった。
バーで彼女に振られても振られても【愛を主張、貫く】黒人男性が格好良かった。(事件のオチは笑った。)
妻ローラ役のゴルシフテ・ファラハニが素晴らしく良かった。

終盤のある事件は不自然で無理矢理感があった。


「幸せは自分の心が決める。」
こぅ

こぅ