いののん

パターソンのいののんのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
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内田センセイ(内田樹)は、大量に出版されている莫大な数の著作のなかで、くり返し、ルーティンワークの大事さを語っておられる。また、宮崎駿は引退会見をした際、毎日同じような生活をすることを心がけていたとおっしゃっていたような気がする。カントの散歩は、近隣の住民たちの時計代わりになるほど毎日同じ時間に行われたと伝えられているし、きっと村上春樹もイチローも、毎日同じように過ごしているのだと私は勝手に思い込んでいる。

内田センセイは、毎日判で押したように同じ事をしている方が、ささやかな変化をキャッチできると言うのだ。

“丈夫な体を持ち 欲はなく 決して怒らず” のようなパターソン。だけど、なのか、だからこそ、なのか。いざという時の、あの鋭敏な身のこなし具合に私は感嘆する。あれは日々の禅問答の賜物なのか。毎日の禅修行の成果なのか。水墨画と大和絵の融合のような。
(書いていて何が何だかよくわからなくなってしまいました。すみません。)

そんなこんなで、毎日判で押したような生活を私も目指していこうと思います。
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